広告の効果測定で困ったときに押さえておきたいポイント!

目次
1:なぜ効果測定は重要なのか?
2:まずは目的を確認しましょう
3:どんな効果指標があるか確認しましょう
4:効果指標の設定例
5:よくある事例(悪い例) 効果測定方法が適切ではない
6:よくある事例(良い例) 効果測定方法を変えたことによる改善例
7:計測ツールのご紹介
8:効果検証時のポイント

1:なぜ効果測定は重要なのか?

運用型広告においてPDCAは成果を向上させるために必要不可欠なものであり、継続していく必要があります。
※PDCAとは「Plan」「Do」「Check」「Action」の頭文字を取ったものです
PDCAの中で効果測定はCheckにあたり、これができないと次のActionやPlanに進むことが出来ず、PDCAを円滑に回ことができなくなってしまいます。

PDCAサイクルのイメージ画像

2:まずは目的と目標を確認しましょう

広告運用の現場では「Instagram広告が流行っているみたいだからやってみては?」のように目的を考えずに実施して、結局効果の良し悪しがわからなかったといった残念なケースをよく目にします。
結果に関わらず、何が良くて何が悪かったのかを分析して今後の改善につなげるためにも、必ず目的と目標を設定した上で効果測定を行っていきましょう。

3:どんな効果測定指標があるか確認しましょう

効果測定を行うためには、効果の良し悪しを判断する指標を決めなければなりません。
ここでは一般的な効果指標をご紹介します。
特にCV数とCPAは効果指標として設定されることが非常に多いので必ず押さえておきましょう。

コンバージョン数(CV数)

コンバージョン数とは、広告をクリックした後にサイトに訪れたユーザーが、会員登録や資料ダウンロードなど、広告主にとって成果とみなされる行動をとった数のことを指します。

コンバージョン率(CVR)

コンバージョン率とは、コンバージョン数を、クリック数で割った割合のこと。
例えば、クリック数が100回でコンバージョン数が2件だった場合、コンバージョン率は2%になります。
一般的にコンバージョン率が高くなるほどコンバージョン数が増えるので成果の向上に直結します。

コンバージョン単価(CPA)

コンバージョン単価とは、広告にかかったCostをコンバージョン数で割った金額のこと。
例えば、Costが10,000円でコンバージョン数が5件だった場合、コンバージョン単価は2,000円になります。
一般的にCPAが安くなるほど効率よく獲得できているとみなされます。

表示回数(Impression)

表示回数とは、広告が表示された回数のこと。
商品やサービスの認知目的に置いた場合は大事な効果指標となります。

クリック数

クリック数とは、ユーザーが広告をクリックした回数のこと。
サイトへの誘引数増加を目的に置いた場合は大事な効果指標となります。

クリック率(CTR)

クリック率とは、クリック数を表示回数で割った割合のこと。
例えば、表示回数が10,000回でクリック数が120回だった場合、クリック率は1.2%になります。
特に広告文やバナーのABテストを行う場合は大事な効果指標となります。

ROI(Return On Investment)

ROIとは、投資対効果のこと。
投資したコストに対して得られる利益の割合になります。
一般的に ROIが高ければ高いほど、その投資の広告効果が高いとされます。

<ROI計算方法>

ROI={(売上-売上原価)-投資コスト}÷投資コスト×100 (%)

ROAS(Return On Advertising Spend)

ROASとは、投資対効果のこと。
投資したコストに対して発生する売上の割合になります。
一般的に ROASが高ければ高いほど、その投資の広告効果が高いとされます。

<ROAS計算方法>

ROAS= 広告経由の売上÷広告費×100 (%)

その他(SNS系)

SNSではコンバージョンやクリックなど一般的な指標の他に、「いいね(Facebook広告)」「リツイート(Twitter)」などエンゲージメントと呼ばれる独自の効果指標があります。
それぞれの特徴を理解した上で効果指標を決定していきましょう。

4:効果指標の設定例

「1」で目標を設定したら、具体的に効果測定の指標を決めていきます。

効果指標の設定例一覧表

上記のように、同じ目的でも“数”に重きを置くのか“単価”に重きを置くのかで運用の方向性は変わってきます。
もちろん両方とも目標設定するケースもあります。
また、上記の効果指標以外にも目的に応じて「サイト滞在時間」「直帰率」「ページ閲覧数」など様々な指標で効果測定を行う場合もあります。

5:よくある事例(悪い例) 効果測定方法が適切ではない

■業種
ECサイト

■目的
新規会員登録数の増加

■目標
CV獲得:月250件

■運用内容
・広告文のABテストを実施してクリック率が高い方に一本化
・クリック率の高いキーワードの入札を強化して露出を増やしていた
⇒結果として、初月に比べ2ヶ月目の方がCV数が減少してしまった

■悪かった点
目的がコンバージョン数の増加であるにも関わらず、クリック率の改善に注力した施策ばかり実施。
キーワードにしても広告文にしても、コンバージョン率やコンバージョン単価に重きを置くべきです。

事例:ECサイトの新規会員登録目的

ECサイトの新規会員登録目的の表

6:よくある事例(良い例) CV計測ポイントを変えたことによる改善例

■業種
クラウドサービス

■目的
問合せ数増加

■目標
CV獲得:月600件

■改善前
・CV計測ポイントがフォーム入力ページのみになっており、問合せ完了ページに設置されていなかった
・どの広告が問合せ完了まで至ったのか測定できていなかったため効果的な運用が出来ていなかった

■改善後
CVタグを問合せ完了ページにも設定。どの広告が問合せ完了に繋がったのか測定できるように改善。
CPAが低く獲得効率が高い広告にコストを多く投下して効率化を図ることにより目標を達成することができました。

事例:クラウドサービスにおけるCV計測ポイントの変更

クラウドサービスにおけるCV計測ポイントの変更の表

7:計測ツールのご紹介

■媒体計測
GoogleやYahoo!など媒体上の数値で計測。
最もシンプルでオーソドックスな計測方法となります。
CVタグを設置する場合は、媒体管理画面より発行される計測タグをCVページに設置します。

<利用条件>
特になし。
媒体毎にタグが発行されますので、指定されたとおりに設置するだけです。

GoogleAdWordsの管理画面画像

GoogleAnalytics

Googleが提供しているアクセス解析ツールです。
一部有料サービスもありますが、基本的には誰でも無料で使えるサービスになります。
広告だけではなく、SEOや直接入力など、サイトへの流入の全体を管理・分析することが可能。

<利用条件>
まずはGoogle Analyticsのアカウントを開設。
対象サイトにGoogle Analyticsのトラッキングタグを設置します。
あとは広告のURLに専用のパラメータをつけることで、計測することが可能になります。

googleアナリティクスの管理画面のイメージ

 

ウェブアンテナ

ウェブアンテナは、株式会社ビービットが運営するサービスで、リスティング広告やディスプレイ広告、アフィリエイト広告などのネット広告の効果を測定するためのツールです。
Google Analyticsよりも広告に特化したツールになります。
基本的には有料サービスではありますが、接触した履歴の分析や、間接効果を深く評価できる機能など非常に優れておりますので、特に大手広告代理店の運用担当者には好まれる傾向になります。

<利用条件>
ウェブアンテナに申し込んでアカウントを開設(有料)。
Google Analyticsと同様にトラッキングタグを設置することで利用可能になります。
広告毎に専用のURLを発行する必要があります。
※詳しくは公式HPにて http://www.bebit.co.jp/webantenna/

ウェブアンテナの管理画面のイメージ

 

アドエビス

アドエビスとは、株式会社ロックオンが運営する有料のマーケティング効果計測ツールです。
分析に優れており、測定機能とユーザー育成・販売促進につながる活用機能を兼ね備え、Webマーケティングを加速させることができるマーケティングプラットフォームです。

<利用条件>
アドエビスに申し込んでアカウントを開設(有料)。
Google Analyticsと同様にトラッキングタグを設置することで利用可能になります。
広告毎に専用のURLを発行する必要があります。
※詳しくは公式HPにて https://www.ebis.ne.jp/

アドエビスの管理画面画像のイメージ

 

8:効果検証時のポイント

せっかく効果指標を決めても分析に繋げられなければ意味がありません。
検証ポイントは数多くありますが、代表的なものを幾つかご紹介します。
※GoogleとYahoo!の検証ポイントをご紹介

リスティング・ディスプレイ共通

<デバイス別>
PC・スマートフォン・タブレット別に分けて効果を見ていきます。
ターゲット層やコンテンツによってデバイスごとの効果が大きく異なるケースは多いので、まずはじめに確認するようにしましょう。

<曜日別・時間帯別>
サービス内容やターゲット層によって効果が高い曜日や時間帯は変わってきます。
例えばBtoBサービスであれば、一般的にユーザーの活動が活発になる平日昼間に効果が出やすくなる傾向にあります。
また、一般的なサービスであれば深夜帯のアクティブユーザーは減少することが多いですが、競合との競争が少なく効率的に獲得できるケースもありますので、効果に合わせた調整を行っていきましょう。

<エリア別>
国別・都道府県別・市区町村別で効果を見ていきます。
アパレルや病院など、実店舗があるサービスなどであれば特にエリア別で効果が変わりやすい傾向にあります。

リスティング

<キーワード別>
最も基本的で大事な分析ポイント。登録したキーワード毎に効果を見ていきます。

<検索クエリ別>
登録キーワードだけでなく実際の検索クエリもしっかり確認しましょう。
特にマッチタイプが部分一致の場合、実際の検索クエリが変動しているケースがあるので要注意です。
効果が高い検索クエリは完全一致でのキーワード登録を検討しましょう。

<広告文別>
特別な理由がない限りは広告文のABテストは実施しましょう。
どの訴求が良かったのか判断できるように広告文を作ることがポイントです。

ディスプレイ

<バナー別>
可能であればクリエイティブのABテストは実施しましょう。
GoogleやYahoo!ではレスポンシブ広告が配信の主流となり効果が出やすいので必ず用意しましょう。

<プレースメント別>
プレースメントとは、一般的に広告が配信されるサイトのことを指します。
GoogleであればYouTubeを中心としたGoogleの提携サイトに配信されます。
Yahoo!であればYahoo!関連のコンテンツや提携サイトへ配信されます。
また、最近はモバイルアプリへの配信量も増えてきており、通常のウェブサイトと比べて効果が大きく異なる場合もあるので、必ず確認しましょう。

<リタゲリスト別:訪問ページ>
リターゲティングを行っている場合は、訪問ページ別で効果検証を行いましょう。
よくある事例として、問合せフォームまで来訪したものの離脱したユーザーは、確度が高い傾向にありますので配信の強化を検討しましょう。

<リタゲリスト別:リ―センシー>
リーセンシーとは、訪問日からの経過日数のこと。
一般的には日数が増えるにつき確度が低くなり効率が悪くなる傾向にあります。

<フリークエンシー別>
フリークエンシーとは、1ユーザーに対しての広告の表示回数になります。
一般的にはフリークエンシーの上限を少なくするほど、効率的な運用となりますが、その分機会損失も発生しやすくなってしまいます。

<属性別>
属性とは、年齢や性別などのこと。
例えば、女性向けサービスであれば配信対象を女性のみにするなど、ターゲット層や効果に応じて適切な調整を実施しましょう。
※Googleではリスティングでも性別と年齢別の効果を見ることができます。

<おまけ>
Googleのみですが「ラベル」といった機能があります。
キャンペーン別・グループ別・広告別でラベルを振ることができるので、集計や管理がしやすくおすすめの機能です。
是非活用してみてください。

ABOUTこの記事をかいた人

【プライムナンバーズ株式会社/コンサルタント】
新卒後、ネットワークエンジニアとして国内ネットワークの運用・保守業務に従事。のちWebサービス・制作・開発を行う会社で自社サービスのマーケティング担当としてWeb広告のプランニング業務に従事。その後、中規模のネット専業広告代理店のSEM運用チームを経てプライムナンバーズに入社。